新緑の養老渓谷

2022年7月の写真は養老渓谷で撮影したものになります。

先月、千葉県の養老渓谷と呼ばれるエリアに一泊旅行をしてきました。

千葉県にはあまり有名な観光地と言うものがありませんが、養老渓谷は千葉県の中では紅葉の名所ということになっています。

紅葉シーズンは大渋滞になり、なかなか行くのは困難なのですが、新緑シーズンも良いのではないか、と思い行ってみました。

養老渓谷には多くの滝があり滝巡りがひとつの観光の目玉になっています。

その中で、中心的な滝が「粟又の滝(あわまたのたき)」なのですが、今回行った日は水量があまりなく残念な感じでしたが、なんとか撮影してみました。

水量が少ないのが幸いして落水が穏やかなので、滝の流れが水面に映ってきれいになっていますね。

 

 

粟又の滝から養老川に沿って遊歩道があり散策を楽しむことができます。

その途中で撮影した川面に映った新緑。

 

こんな↓新緑がとても美しい遊歩道でした。

 

 

遊歩道を歩いて行くといくつか滝を見ることができますが、その中でも比較的大きな滝が「万代の滝(まんだいのたき)」。これも水量があまりなく迫力には欠けていました。

 

水量は少なかったのですが、岩の感じが素敵で滝自体はとても気に入りました。

 

 

養老渓谷には車中泊でのひとり旅。

その宿泊場所に選んだのが養老渓谷にある「山の駅 養老渓谷喜楽里」なのですが、ここがとても居心地がよく泊り安かったです。

駐車場には車中泊用のサイトもあり電源付きなのですが、そこまでは必要ないので普通の駐車場で泊まりました。

 

 

そして、その駐車場の奥にはこんな面白い地層の壁↓がありました。

白い岩に黒い縞々模様が斜めに入り、新緑が彩りを添えてくれています。

これは「老川 露頭(おいかわ ろとう)」というらしく、説明の看板がありました。

老川露頭

目の前の地層は「上総層群(大田代層)」にあたり、およそ90~110万年前に形成されました。上部の縞模様のうち白い部分は泥岩、黒い部分は砂岩で、これらは長い年月をかけて海底に沈殿したものが押し固められて岩盤となり、その後に地殻変動によって隆起したことで現在の形になったものとされています。

 

そして、この壁の左手には「遠見の滝」という手掘りの川廻しの滝があります。それがなんとも不思議な雰囲気でとても気に入りました。

 

遠見の滝

先人が水辺の実り豊かな大地を夢に見て、長い歳月かけて堀進め、人々の願いを実現させた外出川(とでがわ)の川廻しの滝。遠くを見て(未来を見て)、人々の願いを叶えたことから「遠見の滝」、願いを叶えてくれる滝と言われています。

川廻し(かわまわし)は、千葉県上総地方で多く見られる、蛇行した河川を人工的に短絡させて農地に転用する工法である。(Wikipedia より引用)

こういった岩をくりぬいたトンネルは千葉県房総半島ではよく見られ、私もいくつか目にしてきましたが、調べてみるとこの地方独特の工法のようですね。それにしても昔は重機もなく人力でこの穴を掘ったのかと思うと昔の人はすごかった!です。

 

さて、滝巡りの最後は「金神の滝」に行ってみましたが、これも水量が乏しく元気いっぱいの新緑とのバランスが悪く滝をテーマにしたかったのがう~ん・・・という感じでした。

でも、この場所から感じられる雰囲気がとても良く、水量の多い時にまた来てみたい!と思いました。

この滝の脇には同じように川廻しのトンネルがあり、「知恵の穴」と名前がついています。ここをくぐると賢くなる??のでしょうか。笑

この滝を見ている間に天気が悪くなってきて、雨がポツポツ、黒い雲が出現。段々怪しい感じになってきたので、帰ることにしました。

 

が、家には直行せず以前から気になっていた「チバニアン国定天然記念物」に立ち寄ってみることにしました。

チバニアン(千葉時代)とは、地質年代のひとつの区分(77.4~12.9万年前の期間)のことで、2020年1月、国際地質科学連合により(初めて日本の地名が)採用されました。ここは地磁気が逆転したことがわかる地層を見ることができる貴重な場所らしい。なんだかよくわからないけれど「一見は百聞にしかず」でまずは見てみよう!

チバニアンビジターセンターは千葉県市原市にありますが、行ってみると「とりあえずビジターセンター作りました!」的な感じの仮設施設。

中には説明パネルがあり、おじさんが説明をしてくれましたが、とても興味深い話を聞くことができました。

現地には歩いて10分もかからなかったと思いますが、そこにも説明員の方から話を聞くことができ、とても面白かったです。

上の写真の赤いポツポツが地磁気が逆向きだった時の地層。黄色い部分が途中の過程で、緑のポツポツが現在の地磁気方向の地層らしい。

柵があって近くに行くことはできませんでしたが、なんとなく雰囲気はわかりました。

この場所も仮設的な階段が設置されていて、整備はこれから、という感じでした。今後15億円かけて整備していくらしいので期待したいと思います。

このチバニアン時代の地層がむき出しになっている場所は、養老川沿いにあり、前述の養老渓谷と養老川でつながっています。

養老川の浸食により地層が現れたのですが、目の前にある川底では化石を見ることができたりして、なかなか面白い場所になっています。

チバニアンについてはこの記事がとても分かりやすいと思いました。→

 

他にもいくつか書籍があるようなので、何か読んでみようと思います。

 

話が写真撮影とは違う方向に行ってしまいましたが、房総半島は地層や地質が面白くまだまだ興味が尽きません。

次はどこに行こうな?

 

 

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