先月に続き今回も梅ヶ瀬渓谷(千葉県市原市)を取り上げたいと思います。
2年前、氷柱(つらら)を撮りに梅ヶ瀬渓谷に行きましたがあまり氷柱ができていなかったので、リベンジとして今年2月の初め頃、寒さが続いていた時に訪れてみました。
前回、行った時間が少し遅かったのでかなり氷柱が融けてしまっていたので、早朝(とはいえ8時頃)氷柱スポットに到着。
それでも思ったほどではなく「う~ん、ツララあるかな?」ぐらいな感じでしたが、なんとか写真を撮りました。
壁面から染み出てきた水が植物からしたたり落ちるところが凍っていますが、透き通った氷がとてもきれいです。
よく見ると表面に不思議な模様が浮き彫りになってもいますね。
ここ最近、日本各地の大雪のニュースを目にしますが、私の住む千葉県では全く縁のない話です。
それでもこの梅ヶ瀬渓谷は標高が高いのか、朝は氷点下になる日が続いていて氷柱を見ることができました。
こんな自然にできる氷の結晶が珍しく嬉しくなって写真を撮ってしまいます。
そしてみるみる融けてしまい水がポタポタ落ちてくるので濡れながら写真を撮る羽目になります。
氷柱の撮影もひと段落して、休憩することにしました。
この日はなるべく早く氷柱スポットに行きたかったので朝食も食べずに来て、途中で食べようとサンドイッチを持ってきましたが、あまりの寒さに食べる気がしません。
でも、もう少し歩いて撮影をしたかったので、日の当たる暖かい場所に出て凍るぐらい冷たいパンとジュースをお腹に詰め込みました。
が、全く味がしない。こういう時はやはり暖かい食べ物が欲しい!と実感。
よく山登りをする人がお湯を沸かしてカップラーメンを食べたりしていますが、その気持ちがよくわかりました。
次回は何か暖かいものを持ってこよう!と心に誓ったのでした。
冬の梅ヶ瀬渓谷をもう少し散策して何か面白い被写体を探すことにしました。
前回も撮りましたが、梅ヶ瀬川の浅瀬にできる水面の模様。
ゆらゆらと美しい模様を作り出していて見ていて飽きません。
そして、太陽が差し込むとキラキラと水面が輝いて美しい。
川底に段差がある場所に来て小さな滝ができています。水がきれい!
私はよく海で泡を撮っていますが、川の泡もきれいですね。
あれ?水ばかり撮っていて樹木の写真がない!
と気が付き葉っぱはないけれど、絡みつくツル科植物の緑がきれいなカッコ良い幹を発見したので魚眼レンズで一枚。
冬の木々は幹の姿がカッコ良くて大好きです。
新緑の季節ももちろん素敵ですけれど、枝のうねりや力強い幹の存在感が感じられるこの季節ならではの散策の楽しみがあります。
本当は前回のモミジの大木のある日高邸跡まで行くつもりでしたが、寒いし疲れたので途中で帰ることにしました。
梅ヶ瀬渓谷は、養老渓谷(千葉県大多喜町にまたがる)と呼ばれる観光地の中のひとつなのですが、他にも見どころと言うのがいくつか存在しています。
これまで養老渓谷に行ってもなかなか行くことができなかった場所に今回は行くことができました。
梅ヶ瀬渓谷に行った前日に訪れたのが弘文洞跡という場所。
今からおよそ140年前、耕地を開拓するため、養老川の支流、蕪来川を川まわしして造った隧道(=トンネル)。弘文帝と十市姫にゆかりの深い高塚や筒森神社の傍を流れ本流にそそぐ合流点にあることから「弘文洞」と命名され、景勝地、釣り場の代表として世に紹介されましたが、昭和54年(1979)5月24日未明、頭頂部が崩壊しました。(大多喜町HPより引用)
千葉県には川廻しのトンネルが多く存在していますがここもそのひとつでしたが、上部が崩落してしまい渓谷のような感じになりました。
昔の人が手で掘削してこのような水路を作ったのかと思うとすごいです。
ただこのような絶壁があるだけなのですが、なんとなくこの場所に惹かれてしばし撮影してみました。
そして、この弘文洞跡に行く時に通るのが不思議な2階建てトンネルの「共栄・向山トンネル」。
わかりますでしょうか?これも手掘りのトンネルなのですが、穴が縦に2つになっている様子。
このトンネルの入り口に置いてあった看板によりますと・・・
新旧2つのトンネルが不思議な2階建てを構成する全長125メートルの素掘りのトンネルです。奥に進むと、上下2つの出口が見えてきます。かつては普通のトンネルで、西側の上の出口が使用されていましたが、昭和40年代に接続する道路への利便性をよくするため、トンネルの途中から道路を深く掘削して下の出口が新たに完成しました。完成後も上の出口は埋め戻されずに残ったことから、2つの出口ができたものです。また、このトンネルは東側から91メートルが「向山トンネル」、西側から34メートルが「共栄トンネル」という名前になっており、1つのトンネルで2つの名前がついている、たいへん珍しいトンネルです。
そして、歩いていると普通に車が行ったり来たりしていますが、絶対にすれ違えないぐらい細い道幅です。
珍しいのでちょっとした観光スポットになっているようです。
さて、この後、訪れたのが養老渓谷の定番、「粟又の滝」(あわまたのたき)。
到着するのが遅くなってしまい日没後なので暗い感じになってしまいましたが、これはこれでしっとりしていてOKということにしました。
養老渓谷は令和5年の台風で甚大な被害を受け、未だに通行止めのところがたくさんあり、思うように写真を撮りにいけなかったのがとても残念でした。
それでも梅ヶ瀬渓谷はなんとか修復してくださりハイキングコースが復活していました。
養老渓谷の滝巡りをまたしたいので、通行止めになっているところが早く修復してくれることを願っています。